チケットも買えなかったしネットで結果だけ分かればいいか…。
と思っていた私なんですが、気が付くとなぜかテレビ観戦しなければならなくなっている午後4時前。
キックオフは午後4時10分で、それに間に合うようにビクトリアホテル常駐のルイス、アンディ、レイ君と一緒に最寄のカフェレストラン「アコンカグア(以下アコン)」に向かいました。本当は小粋なスポーツバーなんかで観たかったんですが、年に2度のスーペルクラシコなんでそこら辺は超満員。ショボい定食屋でさえテレビがあれば人だかりができているわけです。家で見ろよお前ら…。
アコンに向かう途中、ピザ屋「Zapi(なんて適当な名前なんだ…)」の前を通ると行列が。ここでも観戦すんのかよ、と思っていると私たちの目の前で行列がスイスイと中に入ってゆくではないですか。試合前にゴッタ返して混乱が起きないように店を閉じていたようで、今ようやく開店して客を集め始めたみたいでした。
これは何かの縁だろう、ということで我々も続いて中に入ることに。別に座って観戦できるならアコンでなくても良いわけだし。後で聞いた話ですが、そのころアコンでは今回の試合の成り行き如何によって引き起こされるであろう「騒ぎ」を恐れて、テレビに「故障中」の張り紙がしてあったそうです。まあそのせいで別の騒ぎが起きそうだったらしいですが。
ともかく我々は無事にZapiにて席を確保し、冷たいビールを飲みながらフットボール観戦をすることができたわけです。試合展開についての細かい説明は素人の私には無理なんで割愛させていただきますが、結果は1対1の引き分けで優勝争いは今後さらに激しさを増しそうです。
我々の中にはボカファンもリーベルファンもいないので、別にどちらが勝とうが涼しい顔でビールを飲んでられますが、ほかの客にとっては大問題。年に2回の大決戦。負けるわけにはどうもいかないみたいで、困ったことにこのZapiにはボカとリーベルのファンが割合良く座っていたみたいです。もうね怖いのなんのって。逃げ遅れると即死ですよ。まさにサドンデス。
しかし今回の観戦で分かったことですが、どこの安飯屋のテーブルもガタついてるのはみんながあれだけ叩くからなんですねえ。日本ならば即通報ものの行動も許される。それが「お国柄」というもんなんでしょうか。
クタクタになって宿に帰るとルイスとレイ君が一言。
「今からインデペンディエンテとバンフィエルの試合始まるから、も1回Zapi行くぞ~」
彼らにとってはこちらが本命です。許してくれよ、と思いながらもついてゆくそんな優しい自分が好きだ。